チャットボット導入で効果を引き出すための
ポイントを解説

概要
現在、多くの企業や自治体がDXに取り組み、売上拡大・顧客満足度のアップやコストの削減などさまざまな目的でチャットボットの導入・活用が進められています。
一方でチャットボットとは何か。導入するとどの様な効果が期待できるか。と多くの方が悩んでいるのも事実です。
このコラムでは、そもそもチャットボットとはなにか?から始まり、
期待できる効果や導入時のポイントなどをわかりやすく解説しています。

目次
1.チャットボットの仕組みと特長
1)なぜ、いまチャットボットなのでしょうか?
2)チャットボットの仕組みとは
3)AI型チャットボットの特徴
4)シナリオ型チャットボットの特徴
2.チャットボットに期待する効果
1)問い合わせ業務の改善
2)申請業務の改善
3)組織のスキルアップ
4)顧客ニーズの把握
5)組織のプロセス改善
3.よく聞くチャットボットの活用シーン
1)総務部門での活用
2)ヘルプデスクの統合
3)営業部門での活用
4)技術部門での活用
4.チャットボット選定時のポイント
1)AI型?それともシナリオ型?
2)情報の提供方法の違い
3)稼働後のメンテナンス体制
4)ベンダーの支援体制
5.チャットボット活用時のポイント
まとめ ASBOTからのメッセージ!
1.チャットボットの仕組みと特長
チャットボット(Chatbot)とは、『チャット』と『ボット』の2つの単語を組み合わせた言葉になります。
Chat:雑談、おしゃべり Bot:ロボット
ここで言っているロボットとは、人間型ロボットとかネコ型ロボットの機械式ロボットではなく、自動で作動するプログラムを意味します。
つまり、チャットボットとは、『自動でおしゃべりをするプログラム』と言えます。
チャットボットと会話をする方法は、『チャットボットからの質問に答える方式』や『文書・音声で人と会話するように行う方式』などさまざまな方法があります。
1)なぜ、いまチャットボットなのでしょうか?

その結果、自然言語処理能力が向上し、AIが自ら学習を行い人間が行う作業を覚え、自動で複雑な問題を解決することが可能となりました。このAIの進歩により、文章や音声・画像などを利用して、AIが人間と同じように会話を行えるようになり人間の代わりとして、さまざまな分野で活用され、導入効果を発揮する可能性が広がりました。
この様な背景から企業はDX推進のツールとしてチャットボットの導入を進めています。
2)チャットボットの仕組みとは

2.ルールに従い回答を行う機能
3.会話のログをデータベースに保管する機能
1.キーワードを分析する
2.ルールに従い回答を行う
AIチャットボットは会話の中から重要なキーワードを抽出し、どのような質問がされたかの推測を行います。その推測から登録されたルールに従い回答の処理を行います。
3.会話のログを保管する
AIチャットボットに正しい学習をさせるためには、実際の会話や回答のログ情報が必要になります。このログ情報を分析し、キーワード・ルールの最適化を行い、AIチャットボットに反映させることで、会話の品質を向上させることができます。
次に、それらの特徴を説明していきます。
3)AI型チャットボットの特徴

その為、AIチャットボットの大きなメリットは、複雑な質問も普段の対話と同じようにチャットボットとスムーズにコミュニケーションが図れることです。
ただし、AIチャットボットから満足する回答を引き出すためには、AIチャットボットが継続的に学習を行う必要があります。その時間と手間がかかることが デメリットとなります。そのため、学習という手間をかけることで、AIチャットボットの回答は、より満足のいく品質に向上していきます。
4)シナリオ型チャットボットの特徴

そのため広範囲な質問や複雑な質問は、シナリオが複雑になったり作成工数の増加や質問回数の増加につながります。
シナリオ型チャットボットは、シンプルな会話で簡単に回答が導き出せる業務に適用することで、導入工数と費用が抑えられ迅速に効果を発揮するメリットがあります。
この様にシナリオ型チャットボットは簡単に導入できるチャットボットになりますが、より会話の質を向上させるためには会話の内容を分析し、『質問者が会話の途中で離脱していないか』、『要求されている回答を提示できているか』などを確認する必要があります。
シナリオは、定期的に改善し質問者が満足する回答を導きだせるようにシナリオをメンテナンスしていく必要があります。
2.チャットボットに期待する効果
チャットボットは「自動でおしゃべりをするプログラム」です。その機能はいたってシンプルで、適用できる業務範囲はとても広範囲となります。しかし、チャットボットで何ができるのか。効果は期待できるのか。などと悩みの声を聞くことが多々あります。
ここでは、チャットボットの導入事例をベースに導入効果を整理していきます。
1)問い合わせ業務の改善

2)申請業務の改善

この時、チャットボットが申請者の目的を推測し、必要な書類を提示することができれば申請者の利便性向上が図れます。また、チャットボットが申請システムと連携することで、更に利便性の向上が図れ、申請を受ける部署への問合せ件数も大幅に減少するこは言うまでもありません。
3)組織のスキルアップ

AI型チャットボットを活用すると、社員が熟練者と会話する様にチャットボットと会話を行いながら、必要なノウハウの習得ができるようになります。
このようにノウハウ継承問題の解決を含め、組織全体のスキルアップに繋げられます。
4)顧客ニーズの把握

5)組織のプロセス改善

1.情報の提供不足から発生する問い合わせ
2.処理の難解さかた発生する問合せ
3.プロセスの複雑性から発生する問合せ
3.よく聞くチャットボットの活用シーン
企業は、どの様な業務にチャットボットを導入し、改善効果をあげているか、過去の事例などに基づいて活用シーンとして記載しました。今後、業務改善を考える時のヒントとして参照してください。
1)総務部門での活用

しかし、社員の理解不足や書類の保管場所がが分らないために、情報が適切に使われず、相談を日常的に 電話やメールで受けています。 日常的に発生するチョッとした相談をよくある質問として「FAQ」に整理し、チャットボットへ登録を行います。これにより、利用者は気軽に相談ができ、総務担当も煩わしい相談も現状し不要なストレスから開放されます。
2)ヘルプデスクの統合

更に各システムへの問合せを分析しFAQ化を進め、チャットボットへ登録することで、複数のヘルプデスクを統合し、SE人材の有効活用と社員の満足度向上を図ることができます。
3)営業部門での活用

チャットボットが新たなビジネスを開始するときのプロセスを提示し、必要な申請書類のテンプレート提供や関連するシステムと連携 など行うこともできます。
経験の浅い担当もチャットボットに疑問を尋ねることで、仕事を安心して進められる環境を整えることができます。
4)技術部門での活用

ノウハウは熟練者の頭の中や技術文献・設計書として 蓄積されます。
しかし、これらの情報を引き出すためには、検索するスキルも要求されます。この検索するスキルをチャットボットに任せることで、誰でもデータベース化されたノウハウにアクセスし、必要な情報を待ち時間なく知識として習得することができます。
4.チャットボット選定のポイント
チャットボットを導入するまえには、達成したいゴールと目的を明確にし、業務の用途にあったチャットボットを購入することが重要になります。ゴールと目的に適さない製品・サービスを選んでしまうと、「期待していたメリットが得られない」「導入および運用工数が想定より多い」等を招くおそれがあります。チャットボットを選ぶ時は、以下のことを比較・検討することが製品・サービス選定の成功要因となります。
1)AI型?それともシナリオ型?

AI型の特徴
【メリット】
人間と会話しているように問合せが行えるので、複雑な質問にも応答することが可能。
【デメリット】
継続的な学習が必要となり時間と手間がかかる。
シナリオ型の特徴
【メリット】キーワードとルールを登録すれば、簡単に問合せができるので、導入にかかる工数・時間を抑えることが可能。
【デメリット】複雑な質問には不向き。
どちらを選ぶかは、業務で話されている会話(質問と回答)を分析し、「たびたび繰り返される質問か」「質問内容は簡潔か」など分析検討する必要があります。
導入のゴールと目的から両方の特徴が必要と判断した場合は、AI型とシナリオ型の両方の機能を持ったチャットボットを選択することをおすすめします。
2)情報の提供方法の違い

チャットボットを選択する時は、利用者とチャットボットのコミュニケーション方法を決め、必要なコミュニケーション機能を実装しているかも、選ぶときのポイントになります。
質問の仕方
文字 音声 画像 等々
回答の仕方
文字 音声 画像 ドキュメント 外部システムの起動 等々
その時、チャットを継続するか。メールに切り替えるかなども選ぶ時のポイントになります。
3)稼働後のメンテナンス体制
チャットボットから提供
される統計情報やログ情報の例
4)ベンダーの支援体制
しかし、 Q&Aデータやシナリオの作成には、固有のノウハウがあり、導入時の不安要素となっています。
そのため、効率的に導入を進めるには、ベンダーの支援を受けるのが近道になります。 ベンダーから提供される支援もベンダー毎に特徴があり、自社の導入体制とあった支援サービスを提供するベンダーのチャットボットを選ぶこともポイントになります。
【導入プロセス】
STEP
01

改善ポイントの明確化
STEP
02

製品・サービスの絞り込み
STEP
03

比較・評価
STEP
04

製品・サービスの決定
STEP
05

導入
STEP
06

改善
(メンテナンス)
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5.チャットボット活用のポイント
今までも記載したように、チャットボットを活用し業務効率の向上をうまく図る場合、最も重要となるのが、導入後のQ&Aデータ・シナリオのメンテナンスになります。
メンテナンスを進めるには、「チャットボットが期待したメリットを発揮しているか」をモニタリング・評価する取り組みと推進する体制の設置が必要です。
以降に、評価するための指標について記載しますので、自社の導入目的にあった指標選定の参考にして下さい。
【指標のサンプル】
<評価内容> <指標>
チャットボットは利用されているか
利用率:問合せ件数とオペレータが受けた問合せ件数の比率
チャットボットは満足のいく会話をおこなっているか
誤答率:誤った回答をした率
回答率:「わからない」以外の回答をした率
不明 : 「わからない」の回答をした率
有人対応率:問合わせ先をオペレーターへ切り替えた率
満足度:回答に納得したかの率
チャットボットは目的にあった回答をおこなっているか
指標が満足した結果となっていない場合は、その原因分析と対策を進めていきます。
【指標と要因】
誤答率
ユーザーの欲しい回答が登録されていない。
有人対応率
回答の記載内容に問題がある。
このことから、利用者の教育も期待した効果をあげるための重要な改善活動になります。人間同士の会話でも、思い込みや勘違いがあるように、チャットボットも質問者の問いを理解できない時もあります。チャットボットと会話をするときのお作法などを周知させる活動も忘れずに取り組むことが必要です。
まとめ ASBOTからのメッセージ!
今回のコラムでは、「チャットボットとは」から始まり、チャットボットの仕組み・期待できる効果・選定時のポイント・活用時のポイントの説明をさせて頂きました。チャットボットは、「本当にメリットを期待できるのか?」「どの業務で活用するばよいのか?」と悩んでいる方々の参考になったでしょうか。
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