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社内で使うAIチャットボット。
FAQとの違いと使い分けを解説

公開日:2022年8月31日
サポートデスクチャットボットFAQ
お客様や社員から、日々寄せられる問い合わせや悩みに対応している、サポートデスクの業務改善を進める手法として、「AIチャットボット」と「FAQシステム」はよく比較検討されるツールです。

当コラムではこの2つの共通点と違いや使い分けを紹介しています。 どちらのツールを選ぶか悩んでいる方や比較検討をしている方に、それぞれのツールの特長を理解していただき、 改善規模や目的に合わせて使い分けをすることが、いかに改善効果を高めるために重要かを解説します。

また、AIチャットボットを導入することで得られるメリットを整理して 問い合わせ業務以外の有効性を解説します。
コラム『Teams活用の落とし穴』目次

 目次

1.AIチャットボットとは

2.FAQシステムとは

3.AIチャットボットとFAQの共通点

4.AIチャットボットとFAQの違い

5.AIチャットボットとFAQの使い分け

6.AIチャットボット導入のメリット

7.まとめ

1.AIチャットボットとは


AIチャットボット

AIチャットボットとは「会話(チャット)」と「ロボット」を組み合わせた言葉で、人間と会話しているような受け答えを、ロボットが自動で行うコミュニケーションツールです。

難しく考える方もいらっしゃるかと思いますが、iPhoneのSiri(Apple社提供)やLINEの公式アカウント(LINE社提供)など、AIチャットボットは身近なコミュニケーションツールとして皆さんの生活の一部に馴染んでいます。



AIチャットボットの基本機能

AIチャットボットの基本的な機能は、文章や音声で問いかけられた内容をキーワード分析することでユーザーと自然な会話続けながら問題解決まで導きます。

また、予めルール化したシナリオに従い回答を行ったり、問題解決までの会話のログやユーザーの要望をデータベースに保管する機能があります。

AIチャットボットの種類

AIチャットボットには、大きく分けて「AI型」と「シナリオ型」2つの型があります。

 

1)AI型の特徴

AI型チャットボットは、あらかじめ学習させたデータ、またはユーザーが利用することで集まったデータを、AIが解析し統計的に最も適切とした回答が表示されるAI搭載タイプのチャットボットです。
AI型はユーザーの様々な言葉使いで、質問に対しても対応が可能です。

 

2)シナリオ型の特徴

シナリオ型チャットボットは、ルールベース型とも呼ばれ、予め登録されたシナリオに沿って、チャットボットが提示するメッセージを、 ユーザーが選択し回答を導きだします。

登録するシナリオは、ユーザーからの質問を予測して、フローチャート方式で画面で定義したり、テキストデータをインポートすることで作成します。



 

\詳しくはこちら╱
チャットボット導入で効果を引き出すためのポイントを解説

2.FAQシステムとは

FAQ

「FAQシステム」とは、ユーザーから日々寄せられる問い合わせとその回答をデータ化し、問い合わせ業務を合理化するシステムです。「よくある問い合わせ」としてまとめることで、ユーザーは知りたいことを簡単に知ることができます。

FAQシステムの基本機能

FAQシステムの基本的な機能には、ユーザーが知りたい情報をスムーズに見つけるための検索機能と、よくある質問や対応事例をまとめカテゴリー分けし、共有・管理ができるFAQ管理機能があります。
どちらも業務効率や顧客満足度向上のために必要な機能で高い効果が期待できます。

FAQシステムの種類

FAQシステムは使用用途によってで3種類に分類することができます。

1)顧客向け向けFAQシステム

商品やサービスを紹介するポータルサイトに設置して、自社の商品やサービスなどに興味を持った顧客に、詳細を説明したり、疑問を解決してもらうために活用します。

2)コールセンターのオペレーター向けFAQシステム

コールセンターのオペレーター向けのFAQシステムは、電話応対するオペレーターが、迅速に応答できるように、質問に対応する方法をオペレーターへ提示するために活用されています。
更に、システムが、適切な対応方法をオペレーターに提示することで、全てのオペレーターが、お客様へ高品質なサービスを提供できる様にすることも大きな目的となっています。

3)社員向け問い合わせサポートFAQシステム

社員の事務作業の問い合わせや社内システムのサポートなどに対して、「よく聞かれる質問」をFAQとして整理し利用し、
総務や情報システム担当の方などが、問い合わせ対応以外の作業に集中できるような環境を実現します。


3.AIチャットボットとFAQの共通点

パソコン操作

AIチャットボットとFAQシステムは、どちらもユーザー自身が、疑問や不明点を解決できる環境を提供し、問い合わせ業務の改善を図れることができる便利なツールです。

そしてこの2つには多くの共通点があります。

 

顧客満足度の向上

AIチャットボットやFAQシステムを導入し問い合わせ業務に活用することは顧客満足度に向上に繋がります。

もしAIチャットボットやFAQシステムを使わず有人で対応するとなった場合、なかなか電話が繋がらなかったり、休日や夜間など時間外で問い合わせができない問題が発生します。

AIチャットボットやFAQシステムは、ユーザーのタイミングでいつでも問い合わせができることや、ユーザーを待たすことなく必要な情報を提供することができます。



問い合わせ対応の負担を軽減

AIチャットボットやFAQシステムは、サポートデスクやコールセンターといった問い合わせ窓口対応の負担を軽減する効果があります。

有人のサポートデスクやコールセンターは問い合わせ内容の範囲の広さや問い合わせするユーザー数が多ければ、それだけ多くの人員を確保しなければならず、人員の確保や工数の増加は問い合わせ窓口対応の大きな課題となります。

また、人員を確保できない場合、1人に掛かる業務負荷は大変重くなります。

FAQシステムやAIチャットボットを導入することで人員の確保は最低限で済み、有人対応の削減や一人に掛かる負担も軽減されます。

 

Q&Aデータの準備が必要

AIチャットボットやFAQシステムを導入をするには、事前に想定される質問内容と回答を整理したQ&Aデータやシナリオの準備が必要です。

準備したデータをAIチャットボットやFAQシステムに登録します。

また、導入後においては、ユーザーに正しい回答を提示するためにQ&Aデータの品質を保つ必要があります。

このため定期的なメンテナンスを必要とします。



4.AIチャットボットとFAQの違い

チャットボットを使用

AIチャットボットとFAQシステムは、「いつでも問い合わせができ顧客満足度を向上させる」「問い合わせ対応の負担軽減する」「事前に想定されるQ&Aデータを準備する」という共通点があることを解説してきました。
この章では、業務改善に最適なツール選定が行えるように、2つのシステムの違いを機能面の視点から解説して行きます。
この2つのシステムは、機能的に「回答の見つけ方」と「ユーザーインターフェース」の2点が大きく異なります。
この違いにより、それぞれに特徴が現れています。この特徴の違いを理解することが、業務改善に利用するシステムの選定に大きな影響を与えます。


1)回答の見つけ方

AIチャットボットは、AIがユーザーからの質問内容を分析し、回答候補を提示する機能になります。
FAQシステムはユーザーが回答を検索するキーワードを考え、回答を探し出します。従って、システムから回答を導くには、AIチャットボットはAIの学習レベル、FAQシステムはユーザーの知識レベルに依存することになります。
整理すると、AIチャットボットは、AIの機械学習を十分に行うことにより、ユーザーのスキルに影響されず幅広い領域で活用が可能となりますが、学習される工数が発生してしまいます。
FAQシステムは、質問と回答の内容と利用するユーザーのスキルのバランスを取ることで、短期的にシステムを導入することが可能ですが、見極めを間違うと使われないシステムとなってしまいます。
後続の2つのシステムの使い分けの所で触れますが、この特徴を理解することが、間違わないシステム選定のポイントになります。


機能の違い

AIチャットボット

AIチャットボットが質問内容を分析し、AIチャットボットが回答候補を提示する。

FAQシステム

キーワード検索・カテゴリからドリルダウン検索。

回答の見つけ方の違いによる特徴

  AIチャットボット FAQシステム
回答を得るまでの時間 AIの機能学習レベルに依存

質問者の知識レベルに依存

回答の精度 AIの機能学習レベルに依存

質問者が選択するでの間違いはない

FAQの量 AIの機能学習工数がFAQの量に依存

量が増えることでカテゴリが多くなり、キーワードの絞り込みが複雑になる。
絞り込み結果が多くなり、回答の選択に時間がかかる。

操作性 自然言語で問い合わせを行う  キーワードで問い合わせを行う

2)ユーザーインターフェースの違い

AIチャットボットは、ユーザーがチャット画面から情報を取得する機能になります。
FAQシステムは、回答を表示する専用画面から情報を取得する機能になります。
そのため、チャットバットは回答の情報量が多い場合、チャット画面とは別に回答を表示する機能が必要になります。
また、AIチャットボットは、文字入力以外にもAIが対応するサービスもあるので、利用範囲が広がります。

機能の違い

AIチャットボット

チャット画面での情報提示のため、自由度が低い。

FAQシステム

Web画面での情報共有のため、自由度が高い。

ユーザーインターフェースの違いによる影響

  AIチャットボット FAQシステム
提供できる情報量 チャット画面に表示できる情報は少ないため、多くの情報を提示する場合は外部ファイルやリンクを活用する。

システム内で多くの情報を提供することが可能。但し、表現方法や情報更新の容易性はシステムの機能に依存する。

入力する情報 テキスト文書や音声等

キーワードの選択や入力

5.AIチャットボットとFAQの使い分け

チャットボットとFAQ

ここまでAIチャットボットとFAQシステムの特徴を説明していきましたが、実際にはどちらを導入したらよいか検討に悩むところだと思います。
ここでは「利用するユーザー」と「活用ケース」の2つのポイントを解説していきます。

1)利用するユーザーによる使い分け

例えば、社内の人事制度や労務申請などの質問に対応する業務改善を検討する時、利用する社員は入社間もない社員やベテラン社員など知識レベルがバラバラな状況です。
この場合、回答の検索がユーザースキルに依存するFAQシステムは、カテゴリやキーワードの設定が難しく、導入後も使いずらく活用が進まないことが見受けられます。
この様な時は、利用者の質問をAIが判断するAIチャットボットの方が適していると言えます。

一方で、人事担当や労務担当は、キーワードで必要な情報を検索できるFAQシステムの方が、効率的に活用が図れます。この様に、利用するユーザーの立場を考えて、どちらのシステムが適切かを考えることも選定の基準となります。

AIチャットボット

ユーザーのスキルを問わず、必要な情報を提供したい。

FAQシステム

FAQ数が多い場合:質問する人のスキルがあり、情報を入手するためのキーワードを設定できる。

FAQ数が少ない場合:工数をかけずに導入を図りたい。

 

2)活用ケースによる使い分け

AIチャットボットは、ユーザーとの会話をログとして保管し、後日、会話の内容を分析し、Q&Aデータの修正を行い回答品質を高める活動を行います。
更にこのログ情報からユーザーの質問傾向の分析を行い、ユーザーが求めているものを判断し、商品やサービスに反映させる活動や、質問を発生させない改善に取り組むなど、顧客満足度を向上させる活動も視野にある場合は、AIチャットボットを選定する必要があります。
改善目的にあった、システムを選定することも必要です。

AIチャットボット

・コミュニケーションを通じてユーザーとの関係構築する。
・ユーザーの意見を聞き、顧客満足度をアップさせる。

FAQシステム

・複数のサービスや製品を取り扱い、情報を開示する。
・製品の故障・返品や使い方の調査、規約の確認などの問題解決をする。

 

6.AIチャットボットの導入メリット

チャットボットメリット

これまでAIチャットボットの特徴やFAQシステムとの比較を説明してきましたが、これだけではAIチャットボットを導入することで得られるメリットの具体的なイメージはなかなか浮かばず、ツールを選ぶのに今一つ決定打に欠けるのではないかと思います。
ここでAIチャットボット導入のメリットを4つ挙げてみます。

AIチャットボットはどんどん賢くなる

AIチャットボットは、ユーザーの問い合わせデータもとに機械学習をしてくれるので、より自然な会話ができるようになっていきます。
また、AIチャットボットはユーザーが欲しい情報を得て問題が解決したことを成功体験として経験を積んでいくことで正答率もあがってきます。つまり、AIチャットボットは使えば使うほど賢くなるツールなのです。
FAQシステムの場合は、自分たちでメンテナンスを続け、改善していかなければなりません。もしメンテナンスが滞ってしまった場合、顧客満足度やFAQの精度は上がってきません。
もちろんAIチャットボットでもある程度メンテナンスは必要ですが、自動的に学習をして精度をあげられるというのは大きなメリットの一つと言えます。

回答レベルの平準化が望める

問い合わせ先の対応者やオペレーターの対応や回答にバラつきがあったという経験はありませんか?
問い合わせ対応で同じマニュアルを参照していても、やはり経験のあるベテランと経験の浅い新人では回答内容だけではなく、回答スピードに差が生じてしまうことは避けられません。経験の浅い新人をベテランの域まで教育していくことは相当の時間がかかります。
AIチャットボットのメリットの1つとして、AIチャットボットを使うとテクニカルスキルが不要となり、経験に依存しない回答が返すことができます。

自然で複雑な質問にも対応できる

AIチャットボットは、人間の自然言語による複雑な質問に回答できることができます。
ユーザーは色々な表現で質問をしますが、その表現のゆらぎや曖昧な表現に込められたニュアンスを上手に読み取り、一人ひとりの質問に適切に対応できるようになります。

問い合わせ対応だけではない幅広い活用ができる

AIチャットボットは問い合わせ対応の履歴はもちろん、ユーザーの問い合わせ内容や要望等をユーザーの声として記憶することができます。記憶された情報はユーザーニーズとして業務改善やチャットボット強化に活用できます。
また、外部システムと連携できるチャットボットならば申請業務や業務ワークフローにも活用できます。
「問い合わせだけ」と用途を限定せずに幅広い活用で、社内の業務効率化に貢献します。


まとめ ASBOTからのメッセージ

当記事では、AIチャットボットとFAQシステムの基礎知識から、共通点、違い、使い分けなどを紹介してきました。

AIチャットボットとFAQシステムは「問い合わせ業務を効率化したい」「顧客満足度を向上させたい」という目的は同じでも、

それぞれの特徴から利用目的によって使い分けることでその効果がさらに高めることができると理解していただけたのではないでしょうか?

AIチャットボットに興味を持っていただき、さらにAIチャットボットについて詳しく知りたい、AIチャットボットを実際に触ってみたい感じた方は「30日間の無料トライアル」で「ASBOT」が体験できますので。是非ご利用ください。



 

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